平成27年9月のご挨拶

高島秋講は8月27日に開筵し、31日に満講を迎え無事に終了することができました。期間中には多くの方々に参詣を賜り感謝とともに、大きな感動をいただきました。また、当寺の総代さんをはじめ役員の方々には、準備から後片付けに至るまで献身的に働いて下さり、ただただ頭が下がるばかりです。改めて役員の皆様方に感謝を申し上げます。

 いま、高島秋講を終えて、会所住職として責任を果たすことができた安堵感と、得がたいご縁に遇わせていただけた喜びと、深い感動をいただいております。延べ約2300人がお参り下さり、本堂いっぱいのお参りに圧倒され驚いておりました。たくさんの僧侶・門徒・寺族の方々が足を運んで下さったのです。それは、御門徒さん同士のつながり、住職さん同士のつながり、お寺と門徒さんとのつながりが、今回の高島秋講にご縁を結んでいただいたと感じています。高島秋講を受け継いで下さった先人の願いや、その願いを受け止め足を運んで下さった参詣者の皆様に頭が下がるのです。毎日の生活で損得ばかりを振り回して生きている私が、損得を超えて仏法聴聞される参詣者のお姿に触れると、ただ「仏法不思議」といただく以外にないのです。参詣された一人ひとりを動かす「はたらき」、役員さんを始め一人ひとりがお役をいただく「はたらき」を考えると、「仏法不思議」と思うのです。そして、期間中の暑い日、大雨の日がありましたが、その中を参詣して下さったことに、ただただ頭が下がるのです。「尊い」ということがはじめて分かったのです。法語には次のことばがあります。

  拝まれる人は尊いが、拝む人はなお尊い

 写真は境内のサルスベリの花です。秋講の期間中、きれいな花を咲かせてくれました。長期間花をつけるために「百日紅」とも呼ばれています。毎年このサルスベリが花をつける頃、高島市内のお寺で高島秋講が開催されています。来年のサルスベリの花を楽しみに待つと同時に、高島秋講のご縁をいただき、御門徒の方々と共に、仏法聴聞の花を咲かせたいものです。
image