高島秋講

高島秋講

高島秋講のご案内

謹啓 皆様には慈光のもと、ご法悦の毎日をお過ごしのこととお慶び申し上げます。
さて、本年度の高島秋講は、新旭町藁園の即得寺に於いて下記の通り開講いたします。つきましては、皆様方お誘い合わせの上ご参詣下さいますようご案内申し上げます。

合掌
平成二十七年六月
高島秋講中部発起頭
一、会 期  平成二十七年八月二十七日(木)から三十一日(月)までの五日間
講義(午前九時三十分から) 逮夜(午後二時から) 初夜(午後七時三十分から)
※但し、八月二十九日(土)の乗如上人御祥月法要については午後一時三十分から。
 八月三十日(日)の物故者追弔法要については午後一時三十分から。

一、会 所 真宗大谷派龍湖山  即 得 寺
  高島市新旭町藁園

一、講題及び御講師
「大乗仏教としての浄土真宗 ―如来回向と衆生の信―」(講義および法話)
大谷大学教授 擬 講  織 田 顕 祐 先生

高島秋講について

高島秋講は、滋賀県高島市の真宗大谷派54ヶ寺の協力のもとに開催される、僧侶の講究と同行同朋の法座の催しです。高島秋講の歴史は、江戸時代後期の寛政年間にまで遡ります。当時、京都の本山にて行われた夏安居に出席するため、越の国の香月院亀洲講師が湖西の道を通って行かれました。その道すがら、有志の人々が香月院亀洲講師を高島の地に30日間にわたってお招きし、聞法の恩恵に預かることになりました。このようなご縁から湖西の地に講が根付くようになり、現在では、午前に僧侶を対象とした講義が、午後にご門徒を対象とした法話がなされる、全五日間の秋講が開かれるようになりました。

高島秋講の中日には、東本願寺第19代法主であった乘如上人の御祥月法要が行われます。天明8年の大火によって焼失した東本願寺の再建を果たすため、乗如上人は全国を巡るかたわら、湖西の地の講にもお出でになり、復興の願いを語られたと言われています。乘如上人のご遺志を受け継がれた第20代法主達如上人は、東本願寺の再建に尽力した寺院やご門徒の功績を讃えるとともに、教学研鑽の場を開き続けていってほしいという願いから、高島秋講へ先代の御影を下付されました。これ以降、高島秋講において乘如上人の法要が厳修されるようになったとされています。

また、昭和28年には、東本願寺第22代法主であった闡如上人より、秋講の意義を讃えるご消息が下付されています。京都教務所長がこのご消息を拝読することは、秋講の新たな伝統となりつつあります。現在の秋講においても、高島市の内外から数百人の方が参集し、会所となる寺院は朝から晩まで活気に満ち溢れることになります。200年以上前から今日に至るまで、高島秋講はこの地に念仏の教えを伝えるため、僧俗ともに仏法に出遇う場として催されてきています。