災 害
「災害は忘れた頃にやってくる」ということわざがあります。しかし私がここ数年間で感じるのは、「忘れた頃にやってくる」どころか「忘れる間もなくやって来る」ということです。振り返ってみると今年の6月末から7月初旬にかけての西日本豪雨災害。8月23日から24日にかけて台風20号での被害。さらに9月4日には台風21号の被害。やっと台風が収まったと思うと9月6日に北海道で震度7の大地震が起こっております。被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。
さて、大きな自然災害が続く中で感じることは、私たちの生活基盤のもろさです。特に今回の北海道地震の場合は、全道の停電というかつてない出来事が起こりました。被災された方々はどんなに不安を感じられたでしょうか。停電の原因はいくつかの条件が重なり、結果として発電所の機能が低下したためです。この大規模停電で知らされたことは、私たちの生活は「豊かで便利」を求めていますが、電力がなくなれば、一瞬のうちにその生活が成り立たなくなるということです。
今回の北海道地震の報道を通じて、「本当の豊かさとは何か」を改めて問われることです。そして私が、これだけは確かであると生活をしていますが、その「基盤は確かなことか」と問い返してくれているのでしょう。
親鸞聖人 85才の時の和讃(正像末和讃)には
「弥陀の本願信ずべし 本願信ずるひとはみな
摂取不捨の利益にて 無上覚をばさとるなり」
と阿弥陀様のおはたらきを詠んで下さっています。私たちがどんな状況であっても、阿弥陀仏は決して見捨てないぞとはたらき続けて下さっています。
今回の台風や水害、地震で被災された方々が、一日も早く復旧、復興をされることを念じております。