お知らせ&即得寺だより」カテゴリーアーカイブ

平成28年4月のご挨拶

御本山では春の法要が勤まる頃となりました。今年は二月・三月が比較的温暖であったために、桜便りが例年より早く聞かれます。皆さんの地域でも、ぼちぼち咲き出している頃でしょうか。もう満開の花を楽しんでおられる方もおいでかと思います。桜は古来より日本の花とされて、人々に親しまれ様々なエピソードも伝えられてきました。「桜」と聞くと、いつも親鸞聖人のお得度(出家)ということに思いを馳せてしまうのは私だけでしょうか。

 親鸞聖人は幼少の頃は松若丸と名乗られ、幼くして父上母上とお別れになり、伯父様である日野若狭守範綱卿に育てられました。範綱卿は松若丸の得度(出家)について当代随一の名僧である慈鎭和尚に申し出られたのです。その時、慈鎭和尚は「規則で十五歳までは僧侶となることが出来ません。十五歳になられたら青蓮院で得度(出家)なさるがよろしいでしょう。」とお答えになりました。何度お願いしても慈鎭和尚の答えは変わらなかったのです。そこで松若丸は「あなた方お坊様は、出る息入る息を待たずとか、明日の命は知れぬ、とか仰せられますがあれは嘘ですか。私が十五歳まで生きられると誰が保証できますか。十歳で死んだらなんとなさいますか。地獄にも極楽にも行けず、ただ迷うばかりです。どうぞこの得度(出家)の願いを聞き届けて下さい」とお話になったのです。この言葉に慈鎭和尚は心を動かされ、得度式を約束され、「今日はもう夜も更けて遅いので、明日の朝に得度式をしましょう」とおっしゃったときに、松若丸は口を開かれ、「明日ありと思う心の あだ桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」と一首歌を詠まれたと伝えられています。親鸞聖人の得度(出家)に対しての強い決意が感じられるとともに、仏法を頂くということは、「今のご縁」に出遇うことであることを教えられます。またこの歌は、今日すべきことを一日延ばしにしている私のあり方を問いただして下さるものです。

 松若丸の和歌に対して慈鎭和尚は、「この山の 法の灯(ともしび)かかぐべし 末頼もしき 稚児の心根」と一首詠んで、松若丸の得度を喜ばれたということです。

 写真は境内のしだれ桜で、ソメイヨシノより一足早く咲き始めました。

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春の彼岸会を勤めました

3月21日(月)の午後2時と午後7時30分からの二座にわたり、春の彼岸をお勤めいたしました。今回の御法話の講師は、長浜教区満徳寺の佐藤義成ご住職にお願いをしました。佐藤先生は、ご多忙の中時間を割いて下さり、親鸞聖人の教えを丁寧にお話しして下さいました。特に聖道門と浄土門との違いをお話下さり、念仏により浄土に生まれる教えが真宗の教えであるとお話し下さいました。

 当日は、気温が低く冷たい風が吹いているなか、沢山の方がお参り下さいました。写真はその時の様子です。沢山の方と声をそろえて、正信偈を唱和いたしました。

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春の彼岸会のご案内

ご門徒の皆様には日々報恩感謝の生活を送られておられることでしょう。さて、彼岸会を例年通り下記のように勤めますのでお参り下さい。

 彼岸とは本来先祖を供養するためだけでなく、私たちが法縁を結ぶ機会として始められたものです。日頃忙しくしており手を合わせることすら忘れていた私に、いま呼びかけられている『真実の声』を、しっかりと受けとめたいものです。

今年も、彼岸会を仏法に出遇うご縁としてください。

  日時:三月二十一日(月) 午後二時より 午後七時三十分より

  布教:佐藤義成 師(長浜市)

  場所:即得寺

春の大掃除を行いました

3月12日(土)の朝8時30分より大掃除を行いました。参加して頂いた方は、総代さん、女性総代さん、新庄、安北、森、小池、深溝の各地区の世話方さんです。この大掃除は春の彼岸会法要に向けて気持ちよく参拝して頂けるように計画しました。

 前半の作業は、境内の雪吊りをとって頂き、本堂西側や北側の庭掃除を行って頂きました。休憩後の後半の作業は本堂の縁やガラス戸の拭き掃除です。まだまだ水が冷たい中で、一生懸命拭き掃除を行って頂きました。写真は掃除の様子です。最後に参加者全員で記念写真を撮りました。天候にも恵まれ、皆さんのおかげできれいになりました。皆さん、是非お彼岸法要にお参り下さい。お待ちしております。

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平成28年3月のご挨拶

3月1日には多くの高校で「卒業式」が挙行されました。全国的に荒れた天候となり、高島市でも雪となりました。卒業生や保護者の方々は大変寒い中での卒業式を迎えられたことでしょう。この3月は幼稚園、保育園から大学にいたるまで「卒業式」が行われます。皆さんは「卒業」といえば、どんな思い出がおありでしょうか。それぞれの世代に応じて卒業の思い出は異なると思いますが、私自身にとっては、何かほろ苦いような感覚が残っています。卒業後の期待感と不安とが入り交じりながら、なにか時間だけが過ぎ去り、十分な成長が出来ないままに「卒業」をすることへの後悔の念が常につきまとっていました。

 また、三年前までは教員という立場で多くの生徒を送り出してきた私ですが、全力で生徒の指導に当たってはいましたが、三年間という限られた時間の中で、もっと良い関わりができたのではないだろうか・・・と思いを巡らせることもあります。

 いつの時代でも卒業生は、多くの人から「おめでとう」と祝福されますが、祝福の意味は何なのでしょうか。目に涙を光らせる生徒もいますが、きっとこの日を迎えるまでの日々、様々な喜びや苦しみを越え、切磋琢磨し、一生懸命に物事に取り組んできた証なのではないでしょうか。「祝福」には、そうしたことへの共感と、激励と、願いが込められているのでしょう。そう考えると卒業は終点ではなく、応援し支えている人とともに新たな一歩を踏み出すスタートであるはずです。若者に思いを馳せつつ、春の到来を新たなスタートとして、歩みを進めたいものです。

 本堂の西側の庭の「こぶしの枝」には、いつの間にか、沢山のつぼみが膨らんでいました。寒い冬の時期に準備をし、四月には白い大きな花を咲かせようとしているのです。私たちはどんな花を咲かせようとしているのでしょうか。今、頂いている課題に向き合い、精一杯取り組めば自分だけの花を咲かせることが出来ると思います。

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真宗本廟奉仕団として上山しました

2月26日(金)~27日(土)の一泊二日の日程で、奉仕団として同朋会館へ行ってきました。今回の参加者は、総代5名・女性総代4名、住職の計10名での参加です。

 25日はJR新旭駅で集合し、9時11分発の新快速に乗車し、久しぶりの電車は旅行気分で、ワイワイお話をしているあいだに、京都駅に到着しました。地下道を通って、いざ本山へ。広い境内を歩きながら、御影堂・仮阿弥陀堂で参拝し、職員の方々が玄関まで出迎えて下さる中、同朋会館に入館しました。今回の奉仕団名は『近江第26組即得寺総代の会奉仕団』です。昨年末に総代の改選が行われ、新総代・新女性総代さんの就任をご縁として上山奉仕を行いました。

 同朋会館での日程では「諸殿拝観」「清掃奉仕」「講義・座談会」がありますが、それぞれ充実した内容で、互いの信心を確かめ合うご縁となりました。写真は御影堂の縁の掃除をしている様子です。諸殿拝観では満開の梅の花が、私たち奉仕団を出迎えてくれました。

 今回の上山では、総代さん5名が「帰敬式」を受式されました。27日の朝のお勤めの後に「帰敬式」が行われ、清水源三郎さんが受式者を代表して「誓いの辞」を読み上げて下さいました。教導の渡邉先生にお話しいただいたことや総代の皆さんと座談会で話し合ったことを大切にし、真宗門徒としての新たなスタートにしたいと考えます。最後になりましたが、今回の上山でお世話になりました教導の渡邉先生と補導の中川さんに感謝申し上げます。

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即得寺合唱団入会のご案内

即得寺では平成7年に仏教賛歌を歌う、合唱団を結成しました。今年で21年目を迎えております。現在は、指揮者に奈良龍一先生をお迎えし、33人の団員が楽しく歌っています。

 是非、皆さんとともにお念仏の歌や感動のある歌を歌いたいものです。声を合わせ、ハーモニーと同朋の輪を広げましょう。

 新しい会員さんの入会を歓迎します。是非入会下さいますよう、お待ちしております。

 日時:毎月1回 上旬の火曜日 夜8時~9時30分

 場所:即得寺本堂

 

平成28年2月のご挨拶

天気予報では今年の冬は暖冬という予想でしたが、先日1月末に寒波が到来し日本列島に大雪をもたらしました。皆さんのお住まいの地域はどうでしたか。北海道や北陸では雪は珍しくありませんが、今回は観測史上初となる沖縄本島でもみぞれが降ったということです。テレビに映し出された沖縄の方が、雪に感激し喜んでいる様子が映し出されていました。私は今年は雪が降らないのかと思っていましたが、ついに降るべきものが降ったという気持ちです。早速、25日の朝に新しく就任いただいた総代さんがスコップ持参で雪開けをして下さいました。一人ではなかなかはかどらない雪開けも、総代さんのお陰で10分足らずできれいに除雪していただきました。写真は今回の境内の様子です。現在は溶けて雪はありません。

 今回の寒波については、早くから天気予報で大雪注意報や大雪警報が出され、心の準備は十分でした。そのため、あれだけテレビで放送されていた割には、たいしたことなかったと感じるのです。実際に朝起きてみて境内を眺めると20㎝程度の雪が積もっていたのですが、少なく感じまる自分がいるのです。

 また雪と聞くと、ついつい邪魔もの扱いをしてしまいます。ニュースでも各地で雪のために混乱している様子が報道されています。厄介ものの雪というイメージが強いのですが、自然のサイクルが成り立つためには雪は欠かせないものだと思います。

 雪だけでなく様々なものを、私たちは自分の都合で厄介もの扱いをしているのではないでしょうか。厄介ものとは自分の考えに合わず、手数のかかること、面倒なこと、迷惑なことを言います。しかし、雪国では雪を厄介ものにせず、雪と共存し雪を利用する生活があります。厄介のものだと思っている雪から、私たちは様々な恩恵を受けていることを知ることも大切なことではないでしょうか。

 私たちにどこまでも寄り添う如来の本願は、「選ばず、嫌わず、見捨てず」という心です。一方、私たちは、何でも自分に都合の良いように「選び、嫌い、見捨てて」生きていこうとしているのです。親鸞聖人の教えは、如来の本願に出遇って、そんな自分のあり様が問われる教えです。「選び、嫌い、見捨てている」生き方では、せっかくの雪を楽しめず、冬を感じることができないのでしょう。私の本音は、「もうこれぐらいで雪は十分」という思いがありますが、雪は私の思いとは関係が無く、自然の法則に従って降っていることを知らされます。

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法語こそ、仏との出遇いである

皆さんのお宅の「日めくり法語カレンダー」は活躍?しているでしょうか。たかが「日めくり」と思っていても、一ヶ月毎日忘れずにめくることがなかなか大変です。時間が無いとは言わせません。カレンダーをめくる手間は五秒とかかりません。しかし、どんな簡単なことでも、毎日続けることができない私であることがこのカレンダーを通じて知らされるのです。我が家のカレンダーは、気がついてみると二日ほど経過し、慌ててめくっています。

 法語の素晴らしさは、仏法の教えを、短い言葉として伝えられているところです。このカレンダーを繰っていると、はっとさせられる言葉に出会い、また法語に頷いている自分に出遇うのです。私たちは他の動物と異なり、言葉を持っています。人間の優れているところは言葉を用いて、物事を相手に伝えることができるということです。しかし、現実には言葉があるために、相手に上手く伝えることができないということが起こっています。

 国と国の問題であっても、会社と会社の関係であっても、隣近所の関係であっても、原点は人と人との関係であるはずです。国の問題や会社の問題、我々の生活の課題を解決する方法は様々ですが、課題の原因を相手に求めていることが多いのではないでしょうか。真実に立てば、どんな課題も自分と無関係なことはなく、解決の糸口は自分の内にあるということが知らされます。

  法語カレンダーには次の言葉があります。

 

  道は近きにあり

  迷える人は

  これを遠きに求む

 

 仏法は、言葉となって私のあり方を問うているのです。

 そして、「南無阿弥陀仏」という言葉を頂くと、損得や勝ち負けを振り回している私に、「本当に解決すべき問題はあなた自身ではありませんか」という呼び声となって届くのです。一日一日が法語との出会いであり、自分との出遇いであるのです。

世話方様の紹介

平成二十八年度の世話方様は次のとおりです。色々とお世話になりますが、よろしくお願いします。

(敬称略)

藁園 新町1組  清水 克己

     2組  大原 嘉雄

               3組  川内 清利

   旭町1組  大原 洋子

     2組  松井 健二

     3組  松井 正道

     4組  一井 清司

   光町1組  兼子  健

     2組  兼子 博司

     3組  前川 健士

   栄町1組  本庄  浩

     2組  兼子 敏雄

深溝       藤本 良明

         伊庭 久繁

小池       田中  章

         下司 和之

新庄       鳥居  武

森        河口 純一

安北       山川  治