平成29年7月のご挨拶

7月を迎え皆様はいかがお過ごしですか。例年この時期になると全国各地で集中豪雨のニュ-スが飛び込んできます。身近なところで災害が発生しています。十分な備えも必要ですが、被害を最小にするためには正確な情報の入手と早めの対応が大切であると考えます。どうぞお気を付けて下さい。

 さて、私は学校を4年前に退職してからは、少しばかり時間的余裕ができたため、ほんの真似事ではありますが畑での野菜作りに挑戦しています。なかなか上手くいかないのですが、御門徒の先輩に尋ねたり、本で調べたりしながら栽培しています。タマネギ栽培にも挑戦していますが、昨年は玉が大きくならず、失敗しました。理由は追肥が不十分であったためです。今年度こそはと、寒い12月や2月に肥料を施し、成長を見守りました。お陰様で病気にもならず、5月末に立派なタマネギを収穫することができました。

 収穫をすると、料理をしたくなるもので、ネットでタマネギのレシピを検索し、数あるためタマネギ料理の中から「オニオンス-プ」ならできそうだと考え、早速料理に取りかかりました。タマネギを切る時の目に感じる刺激も楽しみながら、フライパンで飴色になるまで炒め、コンソメス-プでコトコトと煮ればできあがりです。何ともいえない新タマネギの甘みがあり、とろみが口一杯にひろがりました。

 家族からの評価も上々で、「お野菜を植えて育てる苦労から始まったオニオンス-プだもん、感動やね」の一言にうれしくなりました。考えてみれば、先祖から頂いた土地に、タマネギを栽培し、収穫し、料理をして、一緒に食べてくれる家族がいるなんてこれ以上の贅沢はありません。

 宮城先生の本には「幸せとは因を知ることである。我々はすぐに果を求めるが、どれだけものをもらっても、当たり前という思いしか起こらないところには、幸せはないのでしょう。つまり、ほんとうに心から感謝せずにおれない、そういう事実に会ったとき、人間はいちばん幸せを感じるということなのです。」と示されています。

 今回、ささやかなオニオンス-プを通じて、大きな幸せ出遇うことができました。いつでも南無阿弥陀仏と称えて、食事を頂きたいです。