平成30年2月のご挨拶

失敗

皆さんは失敗をされた経験はおありでしょうか。テレビの人気番組の「ドクターX」では米倉涼子さんが演じる「大門未知子」が颯爽と登場し、誰もが無理と考えている手術を引き受け、解決します。その時の名セリフが「私、失敗しないので。」なのです。いつも自信に満ちており、失敗を恐れず、正確な手術を行う姿が、視聴者を釘づけにするのだと思います。

 さて、「ドクターX」はどこまでもテレビのお話であり、現実はどうでしょうか。今日まで一度も失敗したことがない人なんておられないでしょうね。また、これからも、人生を重ねていく中で、自分の思いとは異なる結果を引き起こすことがあるのではないでしょうか。失敗とはどのようなことなのでしょう。辞書には『やりそこなうこと。目的を果たせないこと。予期した効果をあげられないこと。しくじり。 ↔ 成功 「試験に-する」 「 -の原因」 「 -談」 「彼を行かせたのは-だった」』と示されてあります。

 私の経験から明らかなことは、「失敗しようと思って、失敗する人はいない」ということです。一生懸命に努力して、よい結果を出したいと行動した結果、上手くいかなかったのが「失敗した」ということでしょう。失敗を重ねてきた私だからこそ分かることは、「成功」は喜びを与えてくれますが、「失敗」は自分を育ててくれるということです。確かに「こうなるはずだ」「上手くいくはずだ」と思いを巡らして行動し、突然「失敗」という事実を突きつけられると、うろたえ失敗の原因を探します。しかし失敗の原因は外にあるのでなく、都合のよいことばかりを求めて「上手く行くはずだ」と思っている自分に原因があったと気づかされるのです。法語カレンダーに『失敗はむしろ 自分を知るための 必要な材料である』と書かれています。「失敗」を通じて何を明らかにし、そこから何を学ぶかが大切だと思います。

 「成功」はときに人を傲慢にさせますが、逆に「失敗」は人を謙虚にするのではないでしょうか。何回失敗を繰り返しても「失敗」を認めようとしない私、必死で言い訳を考え責任転嫁している自分があぶり出されますが、「私、失敗しないので。」と言うより、「私、失敗してごめんなさい」と言える私になりたいものです