投稿者「龍湖山 即得寺」のアーカイブ

今年も和讃講が始まりました

即得寺では毎年、小学生を対象として子ども会活動(和讃講)を実施しています。

 朝の涼しい本堂で正信偈の練習やお話・ゲームを行い、楽しい時間となっています。会の後半は夏休みの宿題のための学習の時間としています。本堂いっぱいに、子どもたちのお勤めの声や歌声があふれています。

 一人ひとりが「ほとけの子」として伸び伸びと育ってくれることが願われます。毎朝、会の始まりには、「ちかいのことば」を子どもたちと唱和しています。「ちかいのことば」は次のとおりです。

  ちかい

   わたくしたちは ほとけのこどもになります。

   わたくしたちは ただしいおしえをききます。

   わたくしたちは みんな なかよくいたします。

写真は第一日目の和讃講の様子です。和讃講は28日まで開かれます。

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南無阿弥陀仏の主になるなり

蓮如上人御一代記聞書には

弥陀をたのめば、南無阿弥陀仏の主になるなり。南無阿弥陀仏の主に成るというは、信心をうることなりと云々。また、当流の真実の宝と云うは、南無阿弥陀仏、これ、一念の信心なりと云々

と書かれています。

 蓮如上人は、誰でも阿弥陀如来の心を頂くことができれば、人生の主人公として生きることが出来ますと述べたものです。

 さて、「自分の人生の主人公は誰でしょうか。」という問いを持つと、そんなことは分かりきっている。「自分」だと答えるでしょう。しかし、「主人公」ということは、演劇や映画のヒーローのように、活躍し注目を浴びると言うことではないのです。主人公というと、すぐに世間から注目されたいとか、目立ちたいと考える人が多いかもしれません。蓮如上人の示される、「人生の主人公」とはどんなことでしょうか。

 よく言われることは、私たちは「誰にも変わってもらうことができない人生を生きている」ということです。私の代わりに「食事をする」「トイレに行く」「病院へ行く」など、根本的には、他の人に変わってもらうことが出来ないのです。どんなに都合が悪いときでも、自分に与えられた「課題」は自分が引き受けなければならないのです。

 私たち一人ひとりに、『この人生を、「主体的」に生きてほしい。』と願って下さっているのが、阿弥陀如来様なのです。この人生こそ自分に与えられた人生であると頷いたとき、自分の人生を歩む人となれるのです。

 法語には、「人生はやり直すことが出来ないが、見直すことが出来る」とあります。毎日の生活に振り回されていて、本当の人生の意味に出遇うことがなければ、悲しいことだと思います。

 家庭生活や職場、地域社会を通じて自分に降りかかる「課題」を解決することにかかり果てているのが、私たちの生活です。一方で、この人生では思わぬことに遭遇します。事故や災害に出遇うこともあるでしょう。生きておれば、楽しいことや嬉しいことにも出遇います。また、悲しいことや苦しいことにも出遇います。そして毎日の様々な「課題」に埋没していると、出来るだけ苦労を避け、楽な方を求めてしまうのです。しかし人生の目的は「楽を手に入れる」ことではないのでしょう。むしろ苦労を通して、本当の生き方や関わり方を学ぶのだと考えます。

 お念仏を忘れているあいだは、「課題」にいくら向き合っていても、自分の思い通りにしたいとばかり思い、なかなか上手くできないのです。

 お念仏を称えると、大切なことが見えてきます。「課題」を通じて自分の心が見えてくるのです。うわべだけの「解決」に奔走し、本当の「課題」に向き合っていないのが私です。一つひとつの「課題」は如来から頂いた呼びかけです。この「課題」に出遇わなかったら、大切なことが分からなかった。この「課題」に出遇ったからこそ、今日の私がいるのである。といただきたいものです。

(即得寺だより No.53)

大谷大学公開講座のご案内

 大谷大学では、毎年7月から9月の大学の長期休暇にあわせて、「夏季八十講」という事業名で全国の80の地域で大学の先生の公開講座が実施されています。今年度は、即得寺を会場として現代的な課題である「子育てについて」御講演を頂きます。

 現在子育て中のお父さんやお母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんも学んでいただき、人を育てるということ、自分がどのように育てばいいのかを考えていきたく思います。是非ご参加下さい。

 日時 8月8日(土) 午後2時~4時

 場所 即得寺・本堂

 講師 大谷大学准教授 富岡量秀先生

※質問や相談の時間も取りたいと思っています。どなた様も自由にご参加頂けます。

和讃講のご案内

 今年も夏休みが近づいてきました。例年のように小学生を対象に『和讃講』を行います。早朝の涼しい本堂で大勢のお友達と共に大きな声で「正信偈・和讃」を練習し、学習や宿題の時間を持ちたいと思います。お子様方が元気に本堂に集まれるように、おすすめ下さい。

 『和讃講』の日程については下記のとおりです。

           記

日程 7月21日(火)から7月28日(火)まで

時間 朝7時45分~9時まで  ただし28日(火)は昼食会のため、11時から

持ち物 正信偈の本・念珠夏の宿題・筆記具

ご本山での研修は、8月19日~21日(2泊3日)を予定しています。お楽しみに!

平成27年7月のご挨拶

 七月を迎え、住職の私としては、いよいよ高島秋講が近づいてきたなぁと感じております。さて、この新旭町は豊かな水の恵みで有名です。皆さんも「かばた」といえば、新旭町のことを思い出されるでしょう。現在は針江地区の取り組みが有名ですが、藁園や深溝地区でも古くからどの家庭でも「かばた」がありました。

 先日、即得寺の北側の庭を高島市鴨の中村石材店さんにお願いして、改修をしました。飛び石を配置して頂き、水鉢を設置して頂きました。石屋さんの丁寧な仕事に頭が下がります。この水鉢は蓮の葉をイメージして彫って下さったもので水に濡れると緑色に変色します。水の豊かな藁園で、この水も地下水であり、自然に湧き上がっています。

 水は、途切れることなく流れ続け、私たち「いのち」あるものには無くてはならないものです。しかしその有り難さを普段はあまり感じないのです。「泉のごとく仏法が湧き出る」という言葉があります。毎日たくさんの水を使用していますがなかなか有り難さが分からないのが私たちです。

 水は様々に形を変えますが、親鸞聖人は「高僧和讃・曇鸞和讃」で次のように示されています。

  無碍光の利益より

    威徳広大の信をえて

    かならず煩悩のこおりとけ

    すなわち菩提のみずとなる

   罪障功徳の体となる

    こおりとみずのごとくにて

    こおりおおきにみずおおし

    さわりおおきに徳おおし

普段忘れている水の働きを通じて、仏法の働きに出遇うことが願われます。

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同朋大会で歌いました

 第13回近江第26組同朋大会(平成27年6月13日)で、仏教讃歌を歌いました。指揮者は奈良龍一先生、ピアノ伴奏は坊守の川那邉睦美です。
 「礼讃無量寿」・「人の世の」・「咲き匂う」・「衆会」の4曲を歌わせていただきました。会場の約500名の皆さんとともに、お念仏の喜びをかみしめました。

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平成27年6月のご挨拶

 六月に入り、雨の日が多くなりました。天気予報を聞いていると、各地で梅雨入りとなっています。年々気候が変化し、異常に暑い日が増え、また雨の降り方も集中豪雨化していると感じます。以前と比較すると、だんだんと日本の四季が感じられなくなっているような気がします。
 お寺では、いよいよ「高島秋講」が近づいて参りました。山門前には、高島秋講の開催を知らせる「高札」を立てました。この高札が「いよいよですね。しっかりお迎えしてください」と私たちに語ってくれています。写真に撮りましたので、ご覧ください。昨年、高塀も修復していただきましたので、きれいになりました。

 高島秋講がはじまった時代(江戸時代)では、情報伝達手段としては「高札」を立てることが重要であったのです。高札を立てるということは、公的に事業や出来事を地域社会に周知し、そのことに責任を持つという意味がありました。私は、伝統ある高島秋講については、先人が行ってこられたとおり、「高札」を立てることを大切にしたいと考えます。
 さて、情報化社会の今日では、様々な情報伝達ができます。即得寺も積極的に情報発信し、ご縁のある方と情報を共有することが大切であると感じています。 このたび、若院と若院のお兄様の協力を得て、「即得寺のホ-ムペ-ジ」ができました。できるかぎり皆さんに即得寺をより身近に感じていただけるよう、内容を更新したいと考えています。現代における「高札」はホ-ムペ-ジだと考えます。お寺として、何を発信し、また情報をどのように共有するかが問われています。親鸞聖人や蓮如上人の時代には「お手紙」で教えを伝えられています。皆様とのお住まいの遠近は問わず、共に親鸞聖人の教えに出遇えるご縁としたいものです。

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世話方様の紹介

平成二十七年度の世話方様は次のとおりです。色々とお世話になりますが、よろしくお願いします。(敬称略)

【藁園】

新町一組 大江  茂

  二組 大江  陽

  三組 宇田 竹春

旭町一組 一井 貞治

  二組 一井 義満

  三組 桂田  昇

  四組 本庄 治夫

光町一組 本庄  弘

  二組 保木 信之

  三組 金田 煕一

栄町一組 一井 正和

  二組 兼子 喜義

【深溝】

     藤本  猛

     島田 孝美

【小池】

     田中  尚

     田中  章

【新庄】

     澤邉 昱夫

【 森 】

     清水源三郎

【安北】

     向川 通雄

総代様の紹介

平成二十七年度の総代様は次のとおりです。色々とお世話になりますが、よろしくお願いします。

(敬称略)

総代(任期:平成25年1月~28年1月)

総代会長  旭 町    大 江 利 博

副会長     旭 町    小 島 利 和

副会長     深 溝    伊 庭 高 明

一般会計  新 町    山 川   博

本山会計  光 町    本 庄   勉

営繕管理  栄 町    森 田 正 史

広報        安 北    山 川   治

女性総代  藁 園    松 井  とし子

女性総代  藁 園    中 村  芳 枝

女性総代  藁 園    中 村  静 枝

女性総代  藁 園    葛 田  弘 子

平成26年10月のご挨拶

ようやく秋らしい季節となりました。皆様には慈光のもと、御健勝にて仏恩報謝の日々をお過ごしのこととお慶び申し上げます。
 さて、テレビの報道を見ておりますと、日に日に災害の発生することの不安と、災害で「尊い命」が失われることの痛みを感じます。ここ数年では、東日本大震災、福知山市での水害、広島市の土石流災害、今回の御岳山の火山噴火と毎月のように災害が起こっております。災害に遭われた方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。
 この災害を通じて、私たち人間は自然の中で生活をしていることを忘れてはしないかという警告であると感じるのです。私たちはどこまでも、人間の都合で地球環境を変化させ、人間にとっての利益や便利さだけを追求しているのでしょう。自然の力の前では、人間はあまりに無力であります。私たちが何を目指して生活をすればいいのかを教えてくれているように感じます。
 また、この災害を通じて、多くの警察や消防・自衛隊の方々が捜索活動をしてくださっていることに頭が下がるのです。自分の命の危険を感じながら、賢明に捜索をされている姿を見ると、人を思いやる心、人々を支え合うことの尊さという、人間がもっている大切な心を教えられるのです。
 今回の「寺報 無量寿」はカラー版で発行いたしました。事務機器メーカーのサービスで印刷をしていただきました。楽しんで読んでいただければ幸いです。
 永代経法要の案内も同封いたしました。亡き方を偲ばせていただき、こころ静かに手を合わさせていただきたいです。是非、お寺にもお参り下さいますようお願いします。お待ちしております。