お知らせ&即得寺だより」カテゴリーアーカイブ

准坊守が「大谷派教師資格」を取得しました。

     真宗大谷派(東本願寺)では僧侶となるために得度式(僧籍を与えられる)を受けます。その後、教法をひろめ、儀式を執行する資格を有するためには、教師資格が必要となります。

 この度、准坊守(惟奈)が昨年の8月に教師検定試験に合格し、教師の任命を受けるために必要となる本山での修練を修了して教師に補任(教師資格の取得)されました。前期修練(7泊8日)は昨年9月に受講、後期修練(7泊8日)は今年1月に受講しました。

 即得寺においては、現在の坊守(睦美)も平成24年に検定試験に合格し、前期、後期修練を受講して平成25年に教師に補任されています。

 今後とも、皆さまと共に聴聞して参りたく存じます。

令和3年3月のご挨拶

死を通じて「不思議」に出遇う

    私たちは日々の生活の中で、様々な人の死に出遇います。その中でも身近な人の死に出遇うと、「あんなに元気であったのに」「なぜ死んでしまったのか」という思いが込み上げてきます。大切な人が亡くなったという喪失感と無常を感じます。

 また、身近な人が亡くなって初めて、生きていること自体が奇跡だったのだと気付かされ、当たり前だと思っていたことが、本当に不思議なことであったと気付かされます。

不思議とは事実である

     不思議ということについて、宮城顗先生は「不思議というのは摩訶不思議ということではないのだ。仏教の不思議は、ありえないようなことが起こることではないのだ。仏教の不思議というのは、事実なのだ」とおっしゃっています。皆さんは、不思議をどんな時に感じられますか。思ってもいなかった出来事に遭遇したときでしょうか。また、超能力などの現象でしょうか。これらは自分の思ってもみなかったことを理由に「不思議」と思い込んでいるのです。しかし仏教では「事実」であると示されています。その事実の根本は、「今、生きているという事実です。」自分が自分として生きている、存在しているという事実です。

亡き人の声を聞く

     親、子ども、配偶者、兄弟姉妹など最も身近であった人が亡くなった時は、その人が生きておられた「不思議」と出遇ってきたことを知らされるのです。 そこで私たち自身の問題となってくることは、亡き人の「人生」から何をいただいていくか、ということではないでしょうか。「願い」に耳を傾け安心して生活できる「心の立脚地」を確かなものにしていかなくてはなりません。『正信偈』には、「本当の願いを信じ、念仏申せば浄土に生まれる」(憶念弥陀仏本願 自然即時入必定)と書かれています。

 今こそ念仏を相続し、ご一緒に聞法してまいりましょう。

令和3年2月のご挨拶

「他力」

 皆様はいかがお過ごしですか。暦の上では立春を迎えましたが、まだまだ寒い日が続いております。今年の節分は124年ぶりに2月2日になったとテレビで報道されていました。地球が太陽を1周する時間が365日ぴったりではないから修正するために、今回の1日のずれが生じたのだそうです。

 さて先日、『法語カレンダ-』の「他力の生活は、最後まで努力せずにはおれない生活なのです」という言葉に出遇いました。私は一瞬、「他力」をそのように説明してしまってよいのかなと思ってしまいました。皆さんはどうでしょうか。自力と他力の違いはどこにあるのでしょうか。

 宮城 顗先生の『正信念仏偈講義 第3巻(法蔵館)』には「自力の生活というのは、自分が生きていることをあたりまえと考えるところから出発する生活です。それに対して、他力の生活というのは、そこに生かされてあることの不思議を感ずる、私がこのようにして生きてあることの不思議を感ずるところから出発する生活です。ですからそれは努力をしない生活ではなくて、努力において努力できることを喜ぶ生活です。自力の生活は自分のした努力を頼みにし、自分のした努力を誇る生活ですが、それはどんなに力が強いといいましても、思ったとおりの結果が出ないときはかならず挫折する歩みです」と述べられています。

 節分の1日のずれも新型コロナの流行も、実は私に対して「思い込みへの軌道修正」ということを教えてくれているのではないかと感じるのです。日常生活では自分の思い込みによって判断し、「自分こそ正しい、間違ってない」という在り方をし、また新型コロナの感染防止のために努力していると考え、他の人に対する疑いを持ってしまいます。しかし自分が自分の力で生きているという考えに立っている以上、乗り越えられないものがあるのではないでしょうか。コロナ感染を通して、いのちの不思議を改めて知った今、感謝せずにはおれない「恩徳」が思われます。本当に「恩」を知るということは、自分にできることをせずにおれない生活が始まるということだと考えます。これが他力に生かされるということではないでしょうか。そして、結果がどうあれ努力できたことを喜ぶことだと思います。

令和3年1月のご挨拶

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

 昨年の報恩講の開催についてはいろいろ迷いましたが、皆様のお陰でお勤めをすることが出来ました。御門徒の皆様に感謝申し上げます。コロナの不安があるために、お参りが少なくなるかと思っていましたが、たくさんの御門徒の方に足を運んで頂き、お堂いっぱいの参詣者に恵まれました。岐阜県大垣教区の譲 西賢先生による熱心なご法話に出遇わせて頂き、お参り頂いた多くの方が気づきと感動、喜びをお受け取りになったのではないでしょうか。お参りがかなわなかった皆様には、次の御縁(春の彼岸会法要の予定)に出遇って頂けるように念じています。


「生かされている事実に立つ」

〈ウイルスは戦う相手でしょうか〉

さて、昨年を振り返りますと、新型コロナに翻弄されたかのような一年であったと思います。新型コロナ対策の厄介なところは、世界中で感染が広がっており、一国だけの対策では追いつかないということでしょう。しかも国による対応がまちまちで、国によっては「コロナとの戦争」を口にする指導者も現れました。感染学の専門家、長崎大学の山本太郎先生は「大切なのはウイルスや微生物に打ち勝つことではなく、それらと「共生」の道を模索していくことだ」と述べておられます。山本先生は「ウイルスや細菌のような微生物は地球が誕生してから10億年後に生まれ、人間よりも30億年も前からいた存在である」と示されています。そのことを忘れて、人間の力でコントロ-ルできるかのように思うのは、間違いではないでしょうか。コロナウイルスを縁として、本当に問われることが別にもあるように思えます。

〈新型コロナから問われる〉

新型コロナは私たちの生活を大きく変えました。「自粛」という名で行動を制限し、人間相互の関係がこれまでのように築けない状況を引き起こしました。いろいろなことがコロナから問われていると感じます。都合のいいことを求めている自分があぶり出されるのです。例えば行事ひとつにしても、行うか否かが問われます。また、参加すべきかどうかをその人の事情に応じて判断しなければなりません。困難な事態にあるからこそ、本当に大切にすべきことは何なのかをその都度、自分自身に問いかけられるのです。本来人間としてどうあるべきかが問われ、互いにひとりの人間として尊重されることが願われているはずです。

〈差別の心に気付く〉

新型コロナウイルスは感染力が大変強いウイルスですが、同時に差別という心の感染を引き起こすところに問題があります。感染者に対しての差別や、医療従事者に対する差別が引き起こされています。人間には自分の身を守るために、都合の悪いものを排除する心があります。山本先生は「いちばん怖いのは、ウイルスは悪い、感染した人も悪いと一方的に決めつけて、それを攻撃する流れになっていくことです。病原菌ともどこかほどよいところで折れ合えないかと考える。その方が全体として生きやすい世の中になっていくのではないかと思います。」と示されています。私たちは善悪を分別し、その分別にとらわれた生き方になっているのではないでしょうか。「えらばず、きらわず・みすてず」と、全ての人を平等に救う仏の心に照らされ生活したいものです。

〈いのちが輝く〉

毎日のニュ-スでは1日の感染者数や死亡者数が報道されています。感染者数を見ては、不安な心が振り子のように動いています。しかし蓮如上人の「御文」には、「この頃疫病で亡くなる人が多いが、実は疫病で亡くなるのではなく、人は生まれた時から必ず死ぬ存在である。」という言葉があります。たとえ新型コロナのワクチンが開発され、接種が行われたとしても、私自身の病・死の問題は解決したことにはならないのです。一時は新型コロナについての不安は解消できますが、全ての病気や死を克服できるわけではないのです。田中美知太郎先生は「死の自覚が生への愛だ」とお話しされています。自分で生きていると考えるよりも、「不思議ないのちを頂いて、生かされている」という事実に立った時、このいのちが幸せないのちとして輝くのではないでしょうか。

※(文中の山本先生の言葉は、東本願寺発行 月刊同朋10月号の「ウイルスと人間の生き方」の記事から引用させて頂きました)

修正会をお勤めしました

 令和3年1月1日 朝9時30分より門徒の皆様とともに修正会をお勤めしました。正信偈のお勤めの後、住職、河内総代長様、若院よりそれぞれご挨拶をいたしました。コロナ感染防止のため、供酒などの用意は取りやめたため、短時間での法要となりました。今年も一回一回の法要が、念仏相続となることを念じます。

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報恩講をお勤めしました

 12月11日(金)から13日(日)までの3日間、当寺の報恩講をお勤めいたしました。コロナの感染防止の対策を行い、総代さんや世話方さんにご苦労をおかけしながらの報恩講となりました。講師は岐阜県大垣教区 慶圓寺ご住職の 譲 西賢 先生にお願いをし、講題「コロナウイルスと真宗の教え」のもと御法話頂きました。先生は、私どもの心の構造や差別の構造をお示し下さり、都合の善し悪しにとらわれることなく、ありのままをいただいていく「自然(じねん)」のなかに本当の幸せがあることをお説き下さいました。12日の夜の法座は、「音楽法要」の代わりに、2007年の報恩講のDVDを鑑賞しました。当時の音楽法要の様子やお聴聞される方々が映し出されると、懐かしさを覚えるとともに、今も先人の方々とともにある喜びを感じました。

 今回は「しょいめしとカブラ汁」のお斎が実施できず残念でしたが、「しょいめし」のパックの「お持ち帰り」というこれまでにないスタイルもまた好評でした。

 報恩講を迎えるに当たり、コロナ対策について協議したり、同朋会の皆さんによる「大掃除」、十四日講、光華法話会の皆さんによる「お磨き」、総代・女性世話方・世話方の皆様のご協力に対しまして感謝申し上げます。

 今年も、お念仏のこぼれる報恩講でありました。

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秋の彼岸会を厳修しました。

   9月22日(火)秋の彼岸会を、逮夜は午後2時より、初夜は午後7時30分よりお勤めいたしました。今年の夏は大変暑い日々が続きましたが、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるとおり、ここ数日前からは朝夕はずいぶんしのぎやすく、秋風を感じます。今年の春の彼岸会は新型コロナの感染防止のために縮小して、総代さんだけにお参り頂く法要としました。秋の彼岸会は消毒液を備え付け、マスクをして頂き、ガラス戸を開放して換気に努め、参拝席の間隔を開けてお勤めいたしました。久しぶりに本堂にお参りされた方もあり、新型コロナの不安の中だからこそ仏法のご縁を大切にされていることを感じました。法話は住職より「本願と念仏」と題してお話をさせて頂きました。

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二十七日講・十四日講合同追弔会を厳修しました。

9月14日(月)の午後2時より、当寺の聞法会(講)の追弔会をお勤めいたしました。今回は平成30年度、令和元年度、令和2年7月までにお亡くなりになられた二十七日講と十四日講の講員の方を偲び、合同での追弔会を行いました。当日は講員の皆さんとの記念撮影の後、正信偈のお勤めを行いました。今回は二十七日講の講員5名と十四日講の講員1名の方が対象となり、それぞれのご遺族の方がお参りくださいました。。追弔会をお勤めするたびに思いますことは、安楽集に示されています「前に生まれん者は後を導き、後に生まれん者は前を訪え。」という言葉です。ともにお念仏をいただかれた講員の方々が、先んじて浄土に帰って下さいました。なかなか念仏を申す身とはならない私ですが、亡き人を偲びつつ念仏の声につつまれました。

写真は皆さんと一緒に撮りました記念写真です。

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盂蘭盆会法要をお勤めしました。

8月16日の朝9時より、盂蘭盆会法要をお勤めいたしました。コロナ感染が心配される中、御門徒の皆さんがお参りくださるかを心配していましたが、50人あまりの方々が参加してくださいました。コロナ感染防止のために、マスクを持参して頂き、本堂に入る前にアルコ-ル消毒をお願いしました。本堂での席は写真の通り間隔を開け、後方のガラス戸を開放して換気に努めました。また、万が一のために参加者には御氏名と連絡先を記入して頂きました。住職による「盂蘭盆会について」の法話を行いました。各講、同朋会の聞法会は6月より開始しておりますが、法要としては5ヶ月ぶりとなりました。これからも1回1回の法座を大切に勤めてまいりたいと思います。

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お盆前の大掃除とお磨きを行いました。

  8月8日(土)に藁園の世話方さん、女性世話方さん、総代さんに参加していただき、大掃除を実施しました。当日は8時に集合し、境内と庭を重点に掃除をしていただきました。天候は曇りでしたが、気温がぐんぐんと上昇し、作業をしていると汗が流れてきました。途中に水分補給をかねて休憩し、本堂の中の掃除をしていただきました。最後に恩徳讃を唱和して、記念写真を撮って解散しました。皆様ご苦労様でした。

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引き続いて、8月10日には、お盆前のお磨きを実施しました。女性の聞法会の会員さんや女性世話方さん、総代さんに参加していただきました。今回はコロナの感染防止のためマスク着用でのお磨きとなりました。皆さんの力により、ピカピカになりました。最後に皆さんと共に「正信偈」のお勤めをして終わりました。参加していただきました皆さん、ありがとうございました。

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